Seed Stories 25_26

開催エリア
市谷・四谷ヴィレッジ
ジャンル
美術 写真 その他

https://sites.google.com/view/seed-project/

版画作品巡回展「Seed Stories(シードストーリーズ)」では、初めての方でもコレクションしやすいA4サイズの版画作品や、その他にもA4サイズのドローイングやタブロー作品を展示販売いたします。今年は日本全国13カ所のギャラリーや画廊を巡回して、27名の作家による新たな版画作品を皆様にお届けいたします。
多くの方々に版画作品を楽しんでいただけると幸いです。ぜひこの機会に、素晴らしい版画の世界に触れてみてください。

<今年のメインテーマ>
「旅/journey」
シードストーリーズは日本各地を旅する版画展です。展示会場で出会う作品の世界を旅するように、鑑賞を楽しんでいただけたら幸いです。
また、人生は「旅 / journey」にも例えられ、作品が長く寄り添える存在になる事を願います。(Ryoko Mary Kojima)

■出展作家
あみりょうこ、筆塚稔尚、古木宏美、Geoff Parker、平瀬恵子、岩本彩花、神﨑智子、京増まどか、箕輪千絵子、
三浦麻梨乃、村上千彩、中村由起子、鳴海伸一、二井矢春菜、尾形 愛、小川淳子、岡沢 幸、大石照美、大森弘之、
Ryoko Mary Kojima、齋藤悠紀、品田佑衣、たかだみつみ、高垣秀光、外山文彦、塚田辰樹、やましたみか

■巡回先
ト・オン・カフェ/ギャラリー(札幌)
The Artcomplex Center of Tokyo(新宿)
ギャラリーあじさい(神戸)
アートゾーン神楽岡(京都)
implexus art gallery(岩手)
azabujyubangallery plus+(麻布十番)
Salon de la(サロンドゥラー)(銀座)
ギャラリー沙蔵(長岡)
3ta2ギャラリー(愛媛)
晩翠画廊(仙台)
art Truth(神奈川)
アート工房クアトラ(広島)
鏡石鹿嶋神社 参集殿(福島)

■協力 シードストーリーズ

開催日程
2025年3月18日(火) - 3月23日(日)
月曜休館
開催時間
11:00-19:00 最終日は17:00まで
会場名
The Artcomplex Center of Tokyo   ACT1
住所
新宿区大京町12-9
イベントURL
https://www.gallerycomplex.com/ex/251/ss.html
出演者
あみりょうこ Ryoko Ami

自分にとって「旅」とはどんなものかといろいろと考えを巡らせているうちに、旅とは「蓄積」のようなものだという考えにたどり着きました。
できるだけ遠くへ行きたいと思ってずんずん進んだ旅もあるし、より深くを見たいと思い一カ所で長く過ごした旅もあります。どんな旅の方法でも、大きな感動や些細で取るに足らない発見があり、長いストーリーが断片として記憶にとどまり、それが蓄積されて、今の自分を作っているのだと思います。
そういう点においては、私たちは常に旅の途中にいるのかもしれません。

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筆塚稔尚 Toshihisa Fudezuka

今年のテーマ「旅」「地図にない旅」 人は時々旅に出る。
いつか行ってみたいと記憶の片隅におぼろげに残る場所。誰かが行った場所に私も立ってみたい。角を曲がって偶然目の前に広がる眺めに驚き、突然訪れた出会いに振り回され、アドレナリンが沸き立つその時々を求めて、旅に出る。 そして、道に迷うのも旅の醍醐味。
そんな旅は、私が求めようが求めまいが、いつも私の知らなかった私を見つけることになる。たぶん、人は眺めや食べ物や出会いの中に、内が外になり、外が内になることを求めている。「ウチが?ソト、ソトが?ウチ。」つい節分の節が頭に浮かぶ。たぶん、いつも私が知らない私を求め続けているのかも。 絵を描いていると、そんな「旅」の様な出会いが訪れます。 この気持ちを絵に表したい。どうすれば紙の上に残せるだろうかと色々と考える。時には今までやったことのない方法を、もう一人の私が「失敗しても戻ればいいから、やれば?。」と、囁いてくる。また、誰かが「こうすれば?。」と教えてくれる人が現れる。そして様々な失敗を経て、その方法が身体に馴染んで、やっと表せるようになる。 版画には「版」がある。イメージは同じなのに版にのせる「色」を変えるだけでその隣に今まで使ったことのない「色」が目をこすりながら私をゆり起こす。ずいぶん変わった旅の結末になる。今日も机の前に腰掛けて、版に向かい、エッチングプレス機のハンドルを回す。何処に辿り着くだろうかと頭の中までグルグル回って「地図にない旅」が始まります。遭難せずに帰って来れたら、・・・また旅に出たくなる。
2025.0901筆塚稔尚

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古木宏美 Hiromi Furuki

時が絶え間なく続く一瞬の中で、決して見逃せないような、かけがえのない瞬間を捉えて写真に収めるような心地を意識しました。

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パーカー ジェフ Geoff Parker

ギリシャ神話のヘルメスの存在に引き付けられました。ヘルメスはオリュンポス十二神の一人でありながら、伝令使として、天界・地上世界・冥界の間を自由に行き来することができる旅人です。彼は、境界線を越えること、通行の自由、旅人の守護の象徴でもあります。

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平瀬恵子 Keiko Hirase

大海原を旅してきた2つの潮流が、鳴門海峡で混ざり合い生まれるのが渦潮です。その雄大な自然のドラマは、古くから多くの人々の心をとらえてきました。浮世絵の人気絵師、歌川広重が鳴門の渦潮を花に見立てた作品を残していますが、現代でも潮流がぶつかりあい轟く様は、まるで海面に咲いた花のように華やかで、一瞬で流れ消えていく儚さもまた美しいと感じます。
潮の満ち引き、古くからの人々の往来… 一瞬の時が重なり、また別の方向を目指す旅路を、渦の華「Tidal Blossoms」で表現しました。

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岩本彩花 Ayaka Iwamoto

訪れたことのない土地へ手紙を出す。
訪れたことのない土地で誰かがそれを開封する。
手紙の旅路が私の旅路となって、 訪れたことのない親しみ深い場所が増えていく。

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神﨑智子 Tomoko Kanzaki

旅先で出会う器たち。いただきますと一緒、に。

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京増まどか Madoka Kyomasu

「旅行に行くならどこへいきたい?」と聞かれて まず浮かんだのは海だった。
どこまでも澄んだ、吸い込まれるような青を見たい。
穏やかな波音を聞きながら、潮の香りで胸をいっぱいにしたい。
水に入らなくても、ただ見ているだけでいい。
それだけで、心は凪ぐ。
飛行機雲に思いを馳せて。

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箕輪千絵子 Chieko Minowa

2年前に引っ越してきた我が家の近くには大きい街道が通っているのですが、そこでは馬頭観音像をよく見かけます。引っ越す前はあまり気にしたことがなかったのでよく知りませんでしたが、馬頭観音像は旅の道中を護る観音様として信仰されていたそうです。また、無病息災や動物救済などのご利益があり、まるで馬が草を食べるように煩悩を食べ尽くし災難を取り除くとされているそうです。
最近の私のテーマは「魔除け」ですが、神社やお寺のお守りのように絵を飾ることで病気が治ったり厄除けができたりしたらいいなと思いながら制作しています。

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三浦麻梨乃 Marino Miura

一人でもみんなと一緒でも一歩踏み出すことで出逢いと発見がある。心の旅を楽しもう。

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村上千彩 Murakami Chisa

旅にでよう
軽い手荷物をひとつ
赤いキャンディをすこし
満月の夜になったら
ぼくといっしょに
おわらない旅にでよう

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中村由起子 Yukiko Nakamura

『私の庭で旅をする』

庭にたたずむと 木漏れ日が瞬く
風のそよぎ  鳥のさえずり
変わらずに咲く小さな花  実る果実  忙しげに飛ぶ虫たち
そして最後の時までカナカナカナカナと  なき続けるヒグラシ
誕生と終わりが交錯する
こんな小さな庭で  生命の絆が繰り返される
どこにも行かず  私はここで 旅をする

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鳴海伸一 Shin-ichi Narumi

花のもつ綺麗で可憐な姿よりもその生涯の儚さ、力強さをテーマにしています。

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二井矢春菜 Haruna Niiya

2025年3月にインドへ旅行に行きました。
インドはどこもかしこも賑やかで、埃っぽくて、人だらけ、ゴミだらけ、犬だらけ、牛だらけ。でも、カレーやチャイ、ラッシーはどこも美味しくて、多くの手仕事がまだまだたくさん残る国。ジャイプルという街はその昔イギリスの皇太子を歓迎するために建物をピンクで塗ったそうでピンクシティと呼ばれている。
作品のモチーフは、このピンク・シティの建物の装飾と、そこに留まるハトからインスパイアされたもので、ハトは模様の中に自然に溶け込み、それ自体がデザインの一部になっているかのようでした。装飾はアーチ型のシンメトリーに配置されています。インドでは、正式な建物の装飾は幾何学的なデザインに従うことが多く、有名なタージ・マハルのように、シンメトリーが美の基準のひとつになっているようです。
後で写真を見返したとき、そのことに気づきました。

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尾形 愛 Mana Ogata

旅で見た馬です。
馬に乗って、何処へでも行ける気がする。また、旅で出会ったものを思いだすと、心が安らぎます。

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小川淳子 Junko Ogawa

競走馬は1000メートルを1分で走る。1分でニューヒーロー・ヒロインが生まれて、15分後には次のレースが始まる。
旅程を終えて家路につくとき、1分1秒ごとに旅先の記憶が飛ぶ様に過去になってゆくことに吃驚する。道に荷物を下ろした時についた土くれがどんどん乾いて落ちてゆく。商店街で食べたご当地焼き鳥の味が口の中で消えてしまう。それはいつもの日々の中でも起こっていることなのだけどこんな風にはっきり突きつけられたりはしない。
夜の道を歩きながらそれでいいじゃないか、と思う。やがて思い出すら指の間からこぼれ落ちるとしても帰ってきた自分は旅に出る前とは、きっと違うだろうから。

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岡沢 幸 Miyuki Okazawa

”Journey” 私は旅人
創造の翼を広げれば
心はどこにでも行ける
裸足の天使が空を見上げて
風の匂いに耳を澄ませ
影に映る翼は準備を終えている

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大石照美 Terumi Oishi

幾星霜は非常に長い年月が経過したことを意味します。描画の際、星の輝きを意識したので、光が届くまでの時間、
その年月に対する想いからタイトルを想起しました。
星の光が届くまでの時間、星の光を意識する瞬間は、そこに到達するまでの時間旅行だと感じます。

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大森弘之 Hiroyuki Omori

「旅」と聞いてまず思い浮かんたものが、渡航でした。
ちょうど2025年5月に、1週間のアメリカ旅行に行ってきたばかりで、海を超えて異国の地に足を踏み入れた経験を思い出します。海の向こう側で、風俗や習慣、人種や言語が異なる様々な人々や景色と出会いました。海を渡ったことで感じたことや想いの一部を今回の作品に込めて制作しました。

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Ryoko Mary Kojima
旅では、日常の悩みから離れ、
不慣れな地での新鮮さと、そこで体感したことに充実感を得られます。
馴染みのある雑木林で絵を描いていて、見上げると木々の作る空の形も様々に見え、
”遠くに行きたいなぁ…”と飛ぶ鳥に想いを寄せてみました。
旅の空を見るような気持ちで楽しんでいただけたら幸いです。

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齋藤悠紀 Yuki Saito

飛梅伝説として現代にも語り継がれている太宰府天満宮の白梅。
遣唐使が我が国に持ち帰ったといわれるルーツからも、梅は隔たりのある二つの場所を渡るという連想ができます。
『源氏物語』梅枝(うめがえ)の帖では、梅の枝を手折って文を送りあった平安貴族の文化が生き生きと描写されています。
どうやら梅は人の心の間も行き来するようです。

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品田佑衣 Yui Shinada

今回、「旅」という共通テーマで制作することに決まってから、「創作の世界への旅」と言葉をタイトルに制作してみたいと思い下絵を描き始めました。静かな部屋でひとり、下絵を考える時間は特別なもので、その時だけは日常の雑多なしがらみがなく、静かな湖のほとりに佇むような穏やかな気持ちになります。
私にとって創作は、自分の内側と向き合い思考する時間であり、心惹かれる出来事や、自分の目で見てきた世界の不思議な魅力に思いを馳せ、それらを掴んでおくための手段です。
無意識に描いた絵が派生し、どうしてこうなったんだろうと思う絵ができあがったりします。 旅は未知なるものとの出会いであり、好奇心は楽しく、学ぶことは素晴らしいことです。
創作の世界はあまりに広く深いけれど、創作の世界に踏み込んでしまった人だけが知り得る喜びや楽しさがあるから旅を続けています。

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たかだみつみ Mitsumi Takada

いくつになっても旅をしよう。 旅が大好きなジョンソンさんは これまでいろんな場所を旅してきました。 旅の思い出イコール人生の思い出です。
ついに時間を超えた旅まで始めてしまいました。ジョンソンさんの旅はまだまだ続きます。 ジョンソンさんは、旅をテーマに活動するMACHITOKIさんの 「ずっと旅人・いくつになっても旅人」というコンセプトをもとに生まれたキャラクターです。本作品はコラボレーションでうまれた、たかだみつみ版のジョンソンさんシリーズです。 MACHITOKI https://www.machitoki.jp/

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高垣秀光 Hidemitsu Takagaki

35年前、文化庁在外研修員としてスペインのバルセロナに一年間、家族で暮らしました。帰国する年の夏の終わりに、マドリッド、トレドからアンダルシアをめぐる旅をしました。車窓にはひまわり畑の収穫も終わっていて、畑も何もない荒涼としたアンダルシアの大地が続いていました。スペイン滞在が終わる淋しさと、帰国後の生活の不安が入り混じった気持ちでいました。
今回の作品は何処に流れるか分からない浮雲とスペインアンダルシアの大地がモチーフになっています。

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外山文彦 Fumihiko Toyama

風が吹いている。
どこからか吹いてきた風はどこへ行くのか。
自身の制作活動を風になぞらえ、風の旅路(journey)の途中、その一瞬の情景を版にした。
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塚田辰樹 Tatsuki Tsukada

かつて住んでいた場所へ帰ってきたとき既に家はなく、本人の姿も影のようにおぼろげです。しかしそこには、生活の営みと本人の存在を証明するかのように大きな木が立っています。
塚田辰樹は、長野県出身・東京都在住の版画作家です。作者の原風景に由来するモチーフを組み合わせて物語のような世界を作り、つかみ取れない人間の感情を表現しています。
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やましたみか Mika Yamashita

心止める情景に出会ったとき、いつかの記憶とリンクして私は脳内で旅をする。その感情を繋ぎ止めたい。
サイアノタイプ特有の深みのある青色は、紙の質感をも借りて個人の記憶や心情を引き起こす。
見る人のいつかの感情や記憶に少しだけ触れる試みをしている。
料金
入館料無料
申し込み方法
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チケット取り扱い
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アクセス
■東京メトロ丸の内線「四谷三丁目」駅 出口1より徒歩7分
■JR総武線「信濃町」駅より徒歩7分
お問い合わせ
The Artcomplex Center of Tokyo
☎ 03-3341-3253
https://www.gallerycomplex.com/index.html
バリアフリー
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多言語対応
-
登録団体
アートコンプレックスセンター

協力 シードストーリーズ

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