森淳一 展「山影」
- 開催エリア
- 市谷・四谷ヴィレッジ
- ジャンル
- 美術

森淳一《山影》2018、陶、15.9×13.8×2cm ?MORI Junichi, courtesy Mizuma Art Gallery
2014年の「tetany」以来4年ぶりの個展となる本展は、久々の発表となる石彫に加え、木彫、油彩、陶と多様性に満ちた作品群で構成されます。
本展のタイトルでもある作品《山影》は、作家の故郷・長崎市の中心にある、金比羅山という山がモチーフとなっています。標高366mの穏やかな低山ですが、長崎の原爆投下時に多くの生死を分けた場所でもあります。
被爆者の中には、この山を越えて逃げようとし、山中で力尽きる人々が多くいました。一方、爆心地から山を挟んだ旧市街地では、原爆の爆風が遮られ、命を取り留めた人々もいたと言われています。
今回森淳一は、黒大理石を素材にこの金比羅山の制作に取りかかりました。
制作の発端になったという、聖母子像の「ピエタ」。
なだらかな山の起伏が、キリストの亡骸を抱えたマリアが纏う布のドレープを連想させると同時に、森はその存在にピエタと似た神々しさを見出していました。さらに制作を進めるにつれ、俯瞰した石のドレープの下に、骨張った手足や、人間が蠢くような気配を感じとっていったと言います。
滑らかな黒い面の下の、壮絶な生と死、そして光と影。まさに現代のピエタと言えるかもしれません。
この山の麓で生まれ育った作家にとって、石を彫り進めていく過程は、慣れ親しんだ山中を一歩一歩巡るような感触に近いものだったと言います。
歴史の影に光を当て、作家自身の過去を辿った本作は、森淳一の新たな代表作となるでしょう。ぜひご高覧を賜われましたら幸いです。
- 開催日程
- 10/24(水)〜11/24(土)
休廊日:日曜、月曜、祝日 - 開催時間
- 11:00 - 19:00
- 会場名
- ミヅマアートギャラリー
- 住所
- 新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F
※新型コロナウイルス感染症の影響により、延期、または中止の可能性があります。最新の情報は主催団体にお問い合わせください。
- 出演者
- 森淳一
- 料金
- 無料
- 申し込み方法
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- チケット取り扱い
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- アクセス
- 有楽町・南北線 市ヶ谷駅より徒歩5分/JR飯田橋駅西口より徒歩9分/東西・有楽町・南北線 飯田橋駅B3出口より徒歩7分
- お問い合わせ
-
ミヅマアートギャラリー
☎ 03-3268-2500
http://mizuma-art.co.jp/ - バリアフリー
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- 多言語対応
- 英語
- 登録団体
- ミヅマアートギャラリー